食欲がわかない、もたれる、食べたものが消化されず食後に胃が重たい状態が続いてしまう。
市販の胃薬を飲んでもなかな良くならない。そのような相談があります。
一般的な胃薬は、過剰な胃酸を抑えるのが目的とされた胃薬が多いようです。
胃酸を抑える成分が配合されていたり、胃酸を中和する炭酸水素ナトリウム(重曹)が配合されています。
胃の動きが悪かったり、消化不良で胃の調子が悪かったりした場合に、薬を服用しても良くならないのはそのためです。
胃の動きが悪い場合は、動きを良くすることが必要ですし、消化がうまくできなければ、消化を手助けする必要があります。
漢方薬は、胃酸を強制的に抑えたりすることはしません。胃の動きが悪い、胃酸が少ない消化不良、胃酸過多の逆流性食道炎にも、様々な症状に合わせて対応することが出来ます。胃の本来の調子を取り戻していくのが漢方薬です。
胃の不調に、漢方薬という選択肢も考えてみてはいかがでしょうか。
漢方でダイエットはできるでしょうか?
飲むだけでみるみる痩せたい!・・・というのは、残念ながら無理でしょう。太ってしまうのは生活習慣が原因なので、その改善をまず心がけるべきです。
ですが、漢方薬はダイエットの手助けはできると思います。
太ってしまう原因には、①ストレス、②甘い物好き、③水分代謝が悪い、④血行が悪い、⑤気力が無い、⑥便秘気味・・・と言った体質が関係します。この体質について、簡単に説明させていただきます。
①ストレス
ストレスは東洋医学では「気滞」という体質の原因になります。イライラ・むしゃくしゃして過食してしまうのはありがちな原因です。心がリラックスする気の流れを良くする漢方薬で、その様な過食を減らすことが出来ます。また、胃に熱がこもると消化が早くなってやたらとお腹がすくという状態になります。その場合は胃熱をとると治まります。女性の場合、生理前は気滞になりやすく、イライラして過食しやすい方もいらっしゃると思います。その場合にも漢方薬が役立ちます。
②甘い物好き
甘い物好きが漢方薬でやめられるのか不思議に思われるかもしれません。実は甘い物が好きな人は、胃腸が弱っていて、すぐにエネルギーに変換できる糖分や炭水化物を好む傾向があるのです。胃腸を良くする漢方薬を飲むと甘い物への依存を断ち切りやすいです。ただし、砂糖は中毒性があるので、始めの10日間くらいはガマンする必要があります。また、甘い物好きの方は自分で血糖値を上げる力が弱まっている方が多いので、糖代謝を正常化する栄養素の摂取も重要です。本当に不思議で、あんなに甘い物に執着があったのに、自然とその執着が無くなったという方がいらっしゃるのです。
③水分代謝が悪い
むくみやすい、汗をかきやすい・または全くかかない、尿の回数が少なすぎたり多すぎたりする・・・という方は体内の水の代謝が良くありません。体内の水分が必要なところに行き渡っていて、いらない水分の排出がうまくできれば、もっと痩せやすくなります。このタイプの方だけは、漢方薬を飲むだけでも体重を落としやすいかもしれません。
④血行が悪い
肩こりや生理痛がある、筋肉や身体が硬い、シミになりやすい・・・という方は血行が悪いせいで代謝が良くならない可能性があります。体内の全ての細胞は血流から栄養をもらい、老廃物は血流によって除去されます。血行を良くするとその代謝が改善します。
⑤気力が無い
気力が無いと運動もしたくないし、努力する気もでてきませんね。そういう場合、まずは元気を増やさなくてはなりません。②の甘い物好きの方にも多いですが、持続できる元気が湧き上がってこないのは自分で気を作る力が低下しているからです。補気の漢方薬と元気が出る栄養素の補給をして、まずは気力を復活させないとダイエットはうまくいきません。
⑥便秘ぎみ
毎日スッキリしたお通じがありますか?西洋医学だと毎日出なくてもイイという先生もいらっしゃいますが、毎日普通に食べているのに毎日排便がないのは、立派な便秘です。便秘の人は血行が悪くなりますし、腸の毒素がそのまま残っているということになります。上記のどの体質でも、便秘は一番に改善しなければ痩せにくいです。ただし、下剤で痩せるのは脱水を起こしますので、オススメできません。毎日快適なお通じで、美味しく食べながらずっと続けられるダイエットをしましょう!
今年はまだ6月ですが急に気温が上昇し、一気に35度まで上がりました。
急激に暑くなり、身体の調子が追いついていけない方も増えています。
症状としては、とにかく怠い(倦怠感)、頭痛がする、急に眠れなくなった、食欲が無い、便秘気味、下痢気味など人により様々です。
いずれも急激な気温の変化に自律神経が追いついて行けなくなってしまうと起こりやすくなります。
このような気温の変化によって起こってくる下痢、便秘の場合には、整腸剤を飲んでもなかなか良くなりません。
急激な気温の変化で乱れてしまった胃腸の調子を整えてあげる事が必要です。
胃腸の調子が悪くなっている場合には、胃腸の気を補う人参や党参などが配合されている漢方薬を主に使用し、
倦怠感には、元気を補う人参などが配合されている漢方薬を使用することが多いです。
このように、胃腸の調子が悪い場合と倦怠感に、人参や党参が配合されている漢方薬を使用することがありますが、他の生薬の配合はその人の体調により全く違ってきます。
疲れに使用する有名な漢方薬には、麦味参(バクミサン)があります。
麦味参の麦は麦門冬(バクモンドウ)の麦、味は五味子(ゴミシ)の味、参は人参の参です。
その方の体調によっては、人参や党参を使用せず、他の生薬を組み合わせて行った方が良い場合もあります。
漢方薬は暑さによるからだの不調にも使用できますので、不調を感じた方は、早めに活用してみて下さい。
3人のうち1人に子宮筋腫があると言われています。
無症状の方、出血量が多かったり、大きくなるスピードが早い筋腫もあります。
将来的に、悪さをしたり大きくなってきたら手術で取り除くとの事ですが、経過観察で何もしないのは心配です。
少しでも何か準備しておきませんか?
「妊活中で子宮筋腫があると言われた」
「もうすぐ生理が終わりそうな年齢だけど、それまで子宮筋腫が大きくならないか心配」と言ったご相談も数多く寄せられています。
漢方では、子宮筋腫は瘀血(おけつ:血行不良)の状態と捉えます。
瘀血が生じる原因は人により様々ですが、まずはその原因を少しずつ取り除きながら、瘀血証に使用する漢方薬を服用して養生していきます。
具体的には、瘀血が生じる原因を改善するものを取り入れながら、
活血祛瘀(かっけつきょお)と言って、瘀血を取り除くものを一緒に服用していきます。
活血祛瘀の代表的な生薬の一つに丹参(タンジン)があります。丹参は、瘀血証による月経痛や月経困難症がある方にも使用されます。
もちろん瘀血証があれば、月経痛が無くても使用できます。
特に、冷えがあったり、痰湿(たんしつ)と言って老廃物が溜まって流れにくくなったりした状態では、瘀血証になりやすいため、
その体質を改善していくことも大切です。
なぜ、瘀血証になってしまったのか、その原因は必ずあるはずです。
一緒にその原因を探りながら、解決していくことで、今より快適な毎日を送れるようにサポートさせていただきます。
梅雨時期はジメジメしますが、それに伴い皮膚のトラブルも起こりやすく、ジクジクして悪くなる事があります。
湿度が上がると皮膚も湿気の影響を受けてしまいますので、この様なトラブルが起こりやすくなり、ジクジクして、かゆくて搔き壊し、滲出液が出て悪化してしまいます。
この様なときは、身体の中から浸出液が出てきますので、外からの軟膏だけではなく、身体の中からも改善していく必要があります。
漢方では、湿気の邪(湿邪)が皮膚の下に停滞することで引き起こされ、かゆみや炎症は熱の邪(熱邪)が引き起こし、湿邪と熱邪が入り乱れて慢性化していくと考えます。
その場合、どちらか一方だけを取り除いても良くなりませんので、湿邪と熱邪を取り除いていかなければなりません。
皮膚の色合いや状態、ジクジクだけなのか、ジクジクしているけれど乾燥肌なのか、浸出液は色がついているのか、いないのかなど、漢方薬の配合を決めていくのには詳細な情報が必要です。
お肌の状態を確認して、総合的に判断して配合を決めていきます。
暑い夏までもう少しあります。今のうちにお肌の状態を少しでも整えていきましょう。
足のむくみ、顔のむくみ、手のむくみ、梅雨時期になると特にむくんでしまう。
それには湿邪が関係しています。
梅雨時期は湿度が上がり、湿気(湿邪)による影響が出やすい時期です。
普段からむくみやすい方は、この時期は特に体の中にも湿気が停滞しやすくなり、さらにむくみやすくなります。
むくみを取っていくために、体の中に溜まった湿気(湿邪)を取る、利水作用のある生薬が配合された漢方薬を使用します。
むくみだけの場合、むくんで頭痛もする場合、むくんで胃の不調もある場合、むくみがあるが疲労感もある、むくみがあるが冷えもある、むくみとめまいがある場合など、症状も人により様々です。
むくみ以外の症状も、湿邪と関連がある場合、湿邪とは関連がない場合など、配合する生薬が全く違ってきますので、もちろん使用する漢方薬も異なってきます。
むくみに効くと言うだけで選んだ場合、改善しない事が多々あります。
しっかり体質を見極めて漢方薬の配合を決めていくことが必要です。
7月の臨時休業
聖蹟桜ヶ丘店 14日(月)・20日(日)
府中店 14日(月)・20日(日)・27日(日)は臨時休業です。
また、13日(日)はロードレース開催のため、開局時間を11時からといたします。(両店舗共に)
ご迷惑おかけしますが、よろしくお願いいたします。
スケジュールはインスタグラムにも載せていますので、ご参照ください。
月経前症候群(PMS)は、生理の始まる約3日~10日前から症状が出始めることが多く、
心に不調が出てくる場合と身体に不調が出てくる場合とがあります。
こころの不調としては、
不安感、イライラ、気が沈む、ソワソワと落ち着かない、集中力が続かない、ぼーっとするなどがあり、
身体の不調としては、
頭痛、むくみ、乳房の張りや痛み、下痢や便秘、吐き気、倦怠感、吹き出物が出来やすくなる、などがあります。
漢方では、生理前になると気や血の滞りが起こり、その影響で様々な不調が出やすくなると考えます。
PMSにより現われてくる症状は人により様々ですので、一概に同じ漢方薬では良くなりませんので、
現われてくる症状に加え、もともとの体質によっても対処法が変わってきます。
「PMSに使用する漢方薬を飲んだら下痢をしてしまった」などの相談もよくありますが、
PMSに使用する漢方薬の中には、下剤の生薬が入っている場合もあります。
漢方薬は、症状だけでは無く、体調や体質をしっかり見極めて決める必要があります。
気になる方はお気軽にご相談下さい。
いつも梅雨になると食欲がなくなる。胃もたれして調子が悪くなる。
そのような場合、湿気が悪さをしているかもしれません。
梅雨時期は湿度が高くなり、湿気は重たい性質があるため、湿気の影響を受けてしまうと、胃も重たくなり、胃もたれが起こりやすくなったり、
胃の働きも悪くなるため、食欲がなくなったりすることがあります。
湿気が悪さをする場合、胃腸の過剰な湿気を取り除いていく必要があります。
西洋薬には湿気による概念がなく、胃腸に溜まった湿気を取り除くお薬もないため、この手の胃の不調は改善しにくいのです。
漢方薬は内臓の湿気を取り除く生薬を配合した漢方薬を服用していきます。
舌の苔の状態によっても、漢方薬の使い分けが必要ですので、お困りの方はお気軽にご相談ください。
気象病という言葉がここ数年で話題になっています。
気象病は、気象や天候の変化、気圧、温度、湿度の変動が原因で身体に不調が出てくる事を言います。
漢方では、昔から気象病の概念があり、春は風が強く、風の影響を受けて、めまい、頭痛が起こりやすくなる。
梅雨は湿度が上がり、体内に湿気が溜まると胃腸の不調が出たり、身体が重だるくなったりする。
夏は暑さで過剰に汗をかきすぎると、熱中症の危険性が高まる。
古来から、外気の変化が体内にも影響を及ぼすと言った考え方がありましたので、特に目新しさは無く、東洋医学では対処法があります。
健康体では、気象の変化にすぐ適応できるため、不調は起こりにくいですが、
普段から身体のバランスを崩している人などは、この変化に適応出来ずに不調が出やすくなります。
身体のバランスを整えて、不調が出にくい健康な身体を取り戻しましょう。
この症状、気象病かもしれないと思ったら、まずは漢方薬でからだを整えてみませんか?
いま困っている症状がある場合には、その症状に合わせてアプローチする漢方薬や、症状がまだ出ていない場合には、気候の変化に負けないようにからだのバランスを整える漢方薬などがあります。