2025.9.12
漢方薬が効きやすい人とそうでない人がいるのは何故でしょうか?
漢方薬は決してプラセボのような気のせいで効いている薬ではありません。病気や体質に合うように調節ができる優れた薬です。
しかし、どうも漢方薬が効きにくい体質の方がいらっしゃるのです。
体質的な原因としては、大きく2つの要因があります。
一つ目は、「腸内環境」です。腸内環境によって、漢方薬の薬用成分が活性化されるかどうか個人差があります。漢方薬ではありませんが、良く知られたところでは、大豆イソフラボンから作られるエクオールという成分もその一つです。エクオールを産生できる菌を持っている人は、大豆製品を食べれば腸内細菌がエクオールを作ってくれますが、そうでない方は大豆製品を食べるだけでは足りないので、エクオールそのものを摂取する必要があります。
漢方薬も同じように、薬用成分を活性化してくれる腸内細菌が多いかどうか?は、効き目に影響するのです。
この漢方薬を活性化してくれる腸内細菌を増やす方法があります。それは、空腹時に服用することと、長期間服用することです。
動物実験では、そのように摂取させることで、漢方薬の成分を活用する腸内細菌が増えることが分かっています。
食後の服用では、食べ物の成分を優先的に分解してしまうため、増えにくいそうです。
もう一つの要因は、栄養不足です。
薬を飲む以前に、身体を機能させるための栄養が足りないと、自分で治すための物質を作ることができません。例えば、身体の化学反応を担う酵素はタンパク質でできていますが、タンパク質を作るための栄養素や、酵素が機能するためのビタミンやミネラルが無ければ化学反応が進みません。貧血を改善する漢方薬はありますが、同時に鉄分を摂取した方が早く良くなります。
アンケートを取ると、食事がおざなりになっている人ほど薬で治そうとする傾向があります。身体には自分で治す機能がもともと備わっています。病気を治すためには、はじめに食事などの養生を主体に、薬で治すのをサポートするというように心がけてくださいね。
当薬局では、お客様との対話を通して、一人一人の体質や生活習慣に合った漢方・健康養生法をご提案いたします。
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