2024.5.8
疲れたから栄養ドリンクを飲んで元気をつけよう!
疲れには元気が出るものを飲むというイメージは、多くの方がお持ちだと思います。
しかし、疲れにもいろいろな体質がありまして、ストレスや肩こり、運動不足などの場合、全く効かない、もしくは逆に悪化することもあるというのはご存じでしょうか?
元気にする代表的な生薬、人参などは、漢方では補気剤という役割になりますので、「気が足りなくて疲れている場合」に効果を発揮します。
気が足りないとはどういう症状かというと、手足が怠い、動きたくない、息切れする、口数が少ない、声が小さい、横になりたい、日中の眠気などです。(他、各臓腑特有の気不足の症状もありますが、長くなるので割愛します)
一番疲れを感じやすい現役世代では、長時間労働や睡眠不足による疲れ、仕事や人間関係の悩みなどのストレスの疲れ、同じ姿勢や運動不足による疲れに分けられると思います。
この中で補気剤が役立ちそうなのは、長時間労働や睡眠不足による疲れです。長時間労働は気血を消耗しますし、睡眠は気血を再生・充足する時間なので、このような状態が続くと身体は弱ってきます。そのような疲れに効果を発揮しますが、同時に休養を取ることも必要でしょう。お薬だけではどうにもならないこともあるからです。
ストレスや運動不足の疲れには、補気剤はほとんど役に立ちません。これは気が足りなくて疲れているのではなく、気血の巡りが悪くなって疲れを感じているからです。
気の巡りが悪くなった状態は、気滞と言いますが、目に見えないものなので理解されにくいです。
症状としては、緊張感、落ち着かない、イライラしやすい、ため息、胸や腹が張る、背中の張り、苦しい、排便がスッキリしないなどです。(こちらも各臓腑特有の症状があります)気滞になると、身体の機能が滞ってスムーズに循環しなくなるので、疲れを感じやすくなりますが、寝たり休んだりしただけでは、ほとんど解消されません。
また、血の流れが悪くなった状態は、瘀血(おけつ)と言い、肩こり、頭痛、生理痛など固定痛や筋肉や関節が固まったような感じがあります。気血は一緒に循環しているので、どちらが滞っても同時に症状が引っ張られるので、両方の循環を促すことが大切です。
この気血の流れが悪いことをセットにして、「気滞血瘀」と言います。気滞血瘀の疲れは、循環が悪くて疲れを感じるので、循環していない状態で補う治療をすると余計に滞って悪化することがあるのです。気滞血瘀の疲れには、気血の流れを良くする漢方薬を用いますが、添付文書の効能・効果には「疲れやすい」とは書かれていないので、漢方薬の原料である生薬の効能を理解していなければ選ぶことは困難です。また、気虚と気滞の体質を同時に持つ方もいらっしゃいますので、そのバランスによって、補気薬・理気薬(気を巡らせる薬)の使い方も変わります。
気滞血瘀の体質の方が自分でできる養生法としては、ジョギングや体操など身体を動かすこと、音楽に合わせて大きな声で歌うこと、森林浴をしながらのトレッキングなどがオススメです。身体を動かしてから休養を取ることがポイントです。他、香り(アロマセラピー)や音楽は心の気を流れやすくするのに有効です。
現役世代にとっては、疲れることは次から次へとやってくるので、疲れにくい身体作りも大事です。
忙しくて、簡単に食べられる一品食(パスタ・ラーメン・蕎麦・丼物など)になっていませんか?タンパク質・ビタミン・ミネラルが不足するとストレスに弱くなりますし、疲労物質を解消する機能も低下します。
炭水化物の割合が多いと、ビタミンB群が不足しますし、魚介類が少ないとミネラルが足りません。緑黄色野菜は抗酸化物質が豊富に含まれますので、ストレスによる活性酸素から守ってくれます。炭水化物は精白食品を避け、食事量全体の1/3以下になるように気をつけましょう。
こだま堂では、漢方薬だけでなく、生活習慣や体調から補充した方が良い栄養素のアドバイスも行っています。
現役世代の次はみんな老年世代へと進みます。この時期の体調管理が一生を作用すると言っても過言ではありません。
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